「はい…」

「今どこ?」

「地下鉄出たとこ。」

「メールかえさなくて、ごめん。」

「いそがしかったんでしょ。
いいよ、わざわざそんなこと、どーでも…」
かなり不機嫌が
すっかり声に出てしまう。

「そ、じゃあね。」
あっけなく電話を切った。


   あ・・・・・

これが最後の電話のようで
どうして、不機嫌に
話してしまったのか
落ち込んでしまった。


   もう完全にパーだ…


もう外に出た時は
涙と鼻水が流れ落ちた。



しばらく歩いていたら
後から足音が聞こえた。


   怖……


緊張して早歩きをした。


   泣いてなんかいられないじゃない…


「ぷくちゃん…」


   !?

振り向いたら素良の笑顔があった。


とつぜんのことで私は立ち尽くしていたけど


目から涙がポロポロ落ちた。

   ダメ…今泣いたら素良が
   変に思うよ…


そう思えば、思うほど
歯止めのきかない心が
涙を落とす。


「そ…ら……ぁぁぁ……」


私は、素良の胸に泣きついた。