「なんか、俺すっごく幸せ。」

「働き者に、プレゼント~」

缶コーヒーで乾杯した。


「送っていくわ。」

「いいよ、地下鉄乗ったらすぐだし
疲れてるでしょ?」

「いいや~疲れなんて吹っ飛んだ。」


芳樹は、本当にうれしそうだった。

「聞いていい?」

「ん?」

「どう考えても、私と千鶴さんだと
あっちの方が100倍いいと思うけど…
あんたって、飽き性なんだね、きっと…
千鶴さんでこのくらいなら
私なら、すぐなんじゃない?」

「あははは・・・
おもしれーこというな~
俺はいつでも真剣なんだけどさ。」


「私は、捨てられるのいやだから
あんたのこと好きにならないわ。」

「なんで?
好きになってよ。」

「どうかしら。」



はじめてかも
こんなに芳樹と話したの。


「地下鉄2駅だよな。
もう少し、一緒にいたいから
歩いて送っていくよ。
ぷーちゃん、歩ける?」



「いいよ。」


芳樹の笑顔に流された。

芳樹と手をつなぐ
帰り道は、なんだか癒された。



素良とは違う


芳樹の空気が私を包んだ