「ぷくちゃん
大丈夫だった?カゼだったの?」

「うん。もしかして…」

私は素良の額に手を当てた。
熱っぽい…?


「素良うつってない?
あんなにキスしたから…」



素良の吐息が熱く感じた。


「ぷくちゃんを久々に
抱きしめたから、興奮してるんだ」

と、笑った。


いつものように
膝枕で時を過ごしていた。


私は、この間素良の部屋で見た
本を読み
素良は、難しい本を読んでいる


私たちの共通な趣味は読書



「素良、この続きはないのかな?」

「ん?とうさんの仕事部屋にあるわ。
おいで…」


私の手をにぎり
階段を降りた。


いつも思ってたけれど
素良の家には、人の気配がしない


扉をあけると
本棚がたくさんあった。
難しい本がたくさんあった

「図書館みたい。」

私は、興奮して歩きまわった。

そして、続きを見つけた。


大きな机は整理されている。

「とうさんは、大学の教授なんだ。」

「そう~すごいわ~」
私の興奮は絶好調だった。

読みたい本が一杯あった。


素良が一冊の本を持って
大きなイスに腰掛けた。


「おいで、ぷくちゃん。」

「いいの?おとうさん帰ってこない?」

「今、出張中……」

素良が手招きした。
吸い込まれるように
素良の膝の上に座った。