廊下に呼ばれた。
私を憎しみに燃える目で
にらみつける。


「あのね、私は芳樹をあきらめないから。
決めたの。
今は、あんたが彼女でも
私は、浮気相手でいい
かえって、その方が楽なのかも。
芳樹をしばれきれないから
私は、あんたに
たっぷりと恐怖感を与えられる。
カラオケでのことみたんでしょ?
芳樹は、健全な男だから
開き直れば
どんなこともできるし……」

「そこに、愛はなくても?」


「私が愛してるからいい。」


「素良は、あなたの何なの?」

「素良?」
しばらく考えて

「空気。空気がないと死んじゃうし……
それに素良との間には
信頼しかない。
一番固くて太い絆で結ばれているわ。」

  
  ずるい

「あんたが、休んでる間
芳樹と久々に愛し合った。
あんたには、芳樹を止められないから。
ということで。」


先に教室に入っていた。


ある意味、千鶴と私は
やってることは似てるのかも知れない。

  そこに愛はなくても
  私が愛しているから いい


そこにだけは、
共感できる。


でも………


これから、私がしようとしてること


その代償は大きい


素良が私のものにならないなら
愛する素良を幸せに
してあげたい。

あの曇った顔が切なかった


  私は、素良を愛してる




強くなれ!!