「歩来ちゃん~」
教室の入り口に立つのは
さらに関係を悪化させる
厄病神の芳樹


「ちょっと、きて~」を連呼する。


千鶴が顔を伏せた。

  ほら、またアピってる
みんなが私と千鶴と芳樹を注目する。


「迷惑なんだけど、呼ぶ相手間違ってるわ!!」

みんなの前で大声で言った。

芳樹は顔を隠した。



私はほっとして席について
朝読書の用意をした。

本が取り上げられて驚くと
芳樹が隣に立っていた。


「歩来ちゃん、ちょっときて」



そう言って、私の手をひっぱって廊下に
連れて行こうとした。
素良は助けてはくれないだろう



「そういう誤解される態度が
迷惑なの。いい加減にしてほしいの。
彼女が鬼のように見てるから
からかうのは、本当にやめてください。」


  言えた~~~~



「じゃいいよ、ここで言うから。」


私の前に立った。



「俺と付き合ってください。」