登校は足取りが重かった。


昨日の今日だから………

私は何も悪いことなどしてないはず
でも、そう言えない立場の自分が
情けなかった。


教室に入っても
いつもと変わらなかった。

時々自分は透明人間なんだろうかと
思ってしまうことがある。


だけど千鶴だけは違った。

明らかに敵視する眼差しを私に
ぶつけてきた。

私だって、頭に来ている。
片想いの人は
いつもあなたを抱きしめる妄想の中に
生きているんだろう。


私だって許さない


私のささやかな幸せの時間を奪い
素良の心をしばりつける女
必要に私をちゃかしていた
千鶴の存在が偶然ではなかったこと



戦いの火ぶたは落とされた。
欲しいものは
ちがっても……

  


  バカにするな



千鶴を超えて
素良を見た。






いつもの素良は、私なんか見ちゃいない。

  いつもの素良にも
  Kissしたい
  Hugしたい

男らしくて、冷たい素良に
願望だけがつもっていく……