しばらく沈黙した。


「芳樹にキスされたから
変なこと言うんじゃないのか?」


  ちがうわ

「あいつの悪いものが
ぷくちゃんの身体にはいったのか?」

  そんなわけないし…


「今日のぷくちゃんへんだ~」


  好きなの、素良が



「悪いものを追い出さなければ…
いつもの可愛い俺のぷくちゃんに
早くもどさないと…」


  ???

小さい子供が
大好きなぬいぐるみにするように
素良がキスをした。



突然のことで
目を丸くしている私に



「これがぷくちゃんの
ファーストキス…
俺だけのぷくちゃん…」



そこに愛はない…
ただの
遊びにしかすぎないから
私は、とても悲しくなった。



「嫌い…
素良…はなんにもわかってない…」


最初はふざけていた素良がはっとしたように
私を見つめた。


「泣いてるのか?」

  ・・・・・・

「ごめん、ぷくちゃん…
本当にごめん、どうしよう…」

いつも冷たい素良がソワソワしだした。

  少し苛めてやる!!

「ぷく、機嫌直して…
どうしたら、許してくれる?」


  勇気を出して言った。


「ちゃんと、キスして・・・・」



私の目を見て・・・

あなたに恋してる目がわかる?



「うふふ・・・
冗談だよ、素…」



私は素良の唇で言葉を失った。