洗い終えた芳樹が今度は正面から
入ってきた。

一瞬恥ずかしくて目線をそらした。

その様子を笑う芳樹

「どうする?」

「ん?」

「これから、ディナー行くの?」

「クリスマスだからな~」

「ディナーじゃなくていいから
スウェットかして?
それ着てでかけられるとこでいいよ。」

「お腹すいたか?」

「すいた、すいた~
私今日、暴れて泣いて
お腹ぎゅるぎゅるしてるもん。
芳樹もお腹すいたでしょ
仕事してきたのに
ごめんね。ディナー台無しだね。」

芳樹が濡れた私の髪の毛を触った。


「俺は、歩来を食べたい。
ディナーより高級だから。」

「ばかね・・・」
芳樹のこういう所が好き


私の女を引き出していく
受け身でしかなかった自分が
芳樹によって
女に変わって行くのが
刺激的だった・・・・

素良の前では純真でいるのに
芳樹に愛される度に
淫らな女になって行く

そんな私を芳樹は楽しんでいる

私が芳樹から離れられない理由も
ここにもあるんだと
最近わかってきた。


芳樹によって充分に愛されて私は
大人の女の階段を上って行く

こんな姿素良には
見せられない
きっと軽蔑されるだろう

浴室で
芳樹の部屋で
私は芳樹に抱かれる

そして隣に素良の部屋があることが
罪悪感から不思議な興奮に変わる。

  

  素良はいないから・・・・

二人に対しての罪悪感から逃れるように
私は女になる