クラスの女子からクリスマスパーティに誘われた。
初めてのことで
すごくうれしかった。

「おかあさん、クリスマス友達に
誘ってもらえたの~」

「よかったわね。
あなたの良さをわかってくれる人たちが
できたのね。
こんなに素敵な子なんだから~」


おかあさんは嬉しそうだった。

  ごめんね、心配かけて。
  それからこれから嘘をつきます。

「それでね、お泊りするっていうの。
いいでしょう?」

「もちろんよ!!
でもイブはだめよ。
家族で過ごすからね。」


夕方、バイトが終わった芳樹と
ホテルに行く
約束をしていた。


本当はそんな気分じゃなかったけど
付き合っている二人には
クリスマスの行事は
欠かせない。
夜を過ごすのは当たり前・・・・・


でも素良のことが頭にあった。


芳樹に抱かれたら
忘れられるんだろうか。


学校帰り
街によってみた。
手芸コーナーの毛糸に目をうばわれた。


青・・・・
紫・・・・
なんとも言えない
淡く心が安らぐ色だった。


毛糸を手にした時
素良をおもいだした。