一人になった春江を
陽介は見つけた。

「生きてたか?」

「ヨウ・・・・」

「突然だったから
立ち直るのに何年かかったか~」

「ごめんね。
本当に突然だったんだ・・・
おばさんたち気がついてないみたいだから
挨拶しないわ。
雅恵ちゃん、私が
夫と知り合いだってわかると
きっと心配するから。」

「心配?」

「……しないか?
こんなんだもん、私…」

「そー言う意味じゃないけどさ~」

「さっき、とっさに
初対面な振りしたから
今さら言いだせなくて・・・・」

「そっか~
いまどうしてるの?」


「看護師してるよ。
でもこっちに帰って来ようと思ってるの。」

「おばさんは?」

「死んだよ。
向こうに行ってすぐだったか……
脳の病気で。
ばあちゃんも去年死んだから
もうあっちにいる意味もないし
住み慣れた土地で
女一人生きていくわ~」


「なんか、仕事がらか
テキパキした感じ……
男もいないな~」

「いるわけがないでしょ」

陽介の背中を叩いた。


思ったより普通に会えて
ほっとした二人だった。