まだしつこく私にせまってくる
芳樹の腕をねじあげた。


「お前、病気じゃねーの?」

「いて…なんだクール王子
お前でも人助けするのか?
ちょっとおどろきだな。」

「自分のクラスに戻れや。
千鶴の前でやりすぎじゃねーのか?」


  千鶴のことか…

自分を助けに来てくれたって
ちょっと感動したけど
そうきたか…

私は、ファーストキスを
奪われたことより
ショックだった。


「んじゃ、歩来ちゃん
帰り迎えに来るから~」

素良を一瞥して
芳樹は自分のクラスへ
戻って行った。


私はヘナヘナとイスに座り込んだ。