あるところにとても仲のいい
三人の幼馴染がいました。

男の子は兄弟でした。
お兄ちゃんは、治樹
一つ下の弟は、陽介

そして女の子は、春江といいました。


過去の物語は、ここから始まる。



兄弟はとても仲良しだった。

治樹は、男らしく元気でやんちゃだった。
陽介は、優しくおだやかで賢い子だった。


春江とは、近所で
家族ぐるみの付き合いをしていた。


春江は、いつも頬がピンクで
白い肌が透けるように美しい
一見大人しくみえるが
これが、誰よりもきかなくて

治樹のいい相棒だった。
そして、よくケンカをしては
春江が泣いた。


その仲裁を笑顔でして
泣く春江を
抱きしめるのは同じ年の
陽介の役目だった。


そんな三人に季節はめぐり
思春期がおとづれた。


三人とも中学生になっていた。