それから芳樹がうろつきだした。
今思えばこういうことだったんだ。


俺はペースを乱された。

歩来を征服したい

そう思うようになった。

嫉妬で狂い
無理やり押し倒したあの日
初めてみた歩来の
生身の胸が今でも目にやきついてる。


あの時歩来の涙に気づかなかったら
乱暴に前に進んだろう。

そのほうがよかったのか?


千鶴との関係も進展したけれど
歩来ほどの
興奮は得られなかった。


美しく整った千鶴の体よりも
歩来を抱きたいと思う


俺はやっと自分の気持ちに気づく


歩来を愛してるって・・・・


素直になれなくて
素直になりたくなくて
心を隠し続けた。

歩来の耳たぶを噛んだときも
キスマークも

歩来は俺のもの


そう芳樹にわからせたかったんだ。