母がおどろいて仕事を早退してきてくれた。
芳樹が私を教室に向かえに来たけれど
母が車できていることを
告げた。
謝りたいということで、車まで送ってきてくれた。


「すみません。大事なものなのに
親に言って弁償します。すみません。」

礼儀正しいうえに
かなりのイケメンに母もタジタジの様子。


帰りの車の中で
「彼氏にできないの?
あんなカッコいい子連れてきたら気絶するわ。」

「なんか長く付き合ってるモデルのような
彼女がいるんだよ。」

「な~んだ~」
母が笑った。

帰りにまっすぐメガネを見に行った。

「思い切って、もう一度コンタクトに
挑戦してみたらいいのに…
歩来だって、いい感じだとおかあさんは
いつも思うのよ。
もっと自信もってごらん。」

「私なんて…サエナイし…」

「歩来が美しく咲くよって~
足音が聞こえる。
もうすぐくるかもよ~」

母の前向きな子育てに
ずいぶん助けられてきた。

「青春じゃない~
うらやましいな~」


  青春か~
  一度しかないんだ
  私の青春時代


「挑戦してみようかな~」

私の周辺も騒がしくなってきた
私だって
恋してるんだもん。

素良のために
綺麗になりたい…


ちょっとでもいいの
気がついて…
私の気持ち…