「それで、ここにきたの?」


「洋介おじさんなら
なんか知ってると思って。
救急車に搬送された時
ここの病院に運んでくれって
遺書持ってたから。」


「遺書?」


「そ、かあさんと同じ。
負け犬の血が騒いだから。
でもさ、結局俺はもっとサイテーな
負け犬で死ぬなんて
到底できないんだよ~

あははは・・・

死にぞこないの
狂言自殺
情けない、あいつがバカにしたように
笑っていた。」



「素良ったら……
どうして、そんなことを……」



「絶望した。」


「とうさんだけじゃなくて
かあさんも

おまえも

芳樹にとられた・・・・」



素良は話だした。