「よく、考えようよ。
一生のことなんだから……」

「こんな人生もういいよ。」


芳樹は教室に戻って行った。


  それでいいはずはないのに…


授業もうわの空だった。


芳樹のことが頭に浮かんだ。
どうしたら止められるのか…


素良が深くよしかかって
私の膝を撫でた。


  こうしてるのが幸せだった
  頭の中が素良一色で


今は、その隙間にいる芳樹が
心配でたまらなかった。

私が守ってあげないと
芳樹が壊れていくような気がして



素良の手が止まった。