「歩来ちゃん、元気?」

芳樹が言った。

  元気なわけがないだろ

あの一件から、芳樹は私にかまうようになった。

「これから、カラオケに行くんだけど
一緒に行かない?」

「はぁ?何考えてるの?
芳樹!!松本さんにまでちょっかい出したら
趣味疑われるから!」

  どういう意味…

「行こうよ、歩来ちゃん」

「芳樹、女なら、豚でもいいの?」

  ちょっと、ちょっと、ちょっと!!

私は無視して歩きだした。

「ほら、生きる場所がちがうんだから
ちょっかいかけちゃだめよ。」

  あ~あ ムカつく千鶴め

素良は、こんな意地悪な女のどこをみて
すきなのか理解に苦しむ


  人間ができてない、素良くん



去っていく二人を振り返ってみた。
完全に
千鶴の方が狂っている。



憎らしい女…

私の愛しい素良はあなたに夢中で
私を見つめてはくれないから


嫉妬


  ギャフンと言わせてやりたい


  ほんとムカつく・・・・


芳樹にしなだれかかる千鶴が憎らしかった。