地下鉄は混んでいた。

イスが空いたので
素良が
「座りな」と言った。

私の目の前に立つ素良。


華奢だけど抱きしめられると
力づよい体

膝枕が好き

二人でいる時は
甘えっ子の幼稚園児

どこか私に触れていたい
さびしがりや・・・・


今は冷たい顔をしてるけど
二人でいる時は
甘えん坊・・・・


吊革につかまる細い指

やわらかい唇


  素良との秘密の時間はもうないんだ


改札を出る時、素良が耳元で囁いた。


「ぷーちゃん
ずっと俺に見とれてたよね。」

私は慌てた。

「ちがうよ」

「またまた~」

「じゃ、ここで~」

「ありがとう。
お疲れ様~」


私は歩き出した。

悲しかった。
これが最後のような気がして・・・・



素良に抱かれたい
心が叫ぶ



素良が好き

素良を愛してる


ココロが悲しく教えてくれる