「もう、パソコン禁止だ!!」
とうとう素良が立ちあがる。

「もううち来たって
絶対、ダメだし、絶対禁止だから」

「ごめん、ごめん~
そんなこと言わずに・・・・」

突き放すのには
もうひとつ意味があった。

私は素良より上の立場でいたかった。
素良を支配するために…



「おいで素良」

私が手を広げると
ちょっと怒りながらやってくる。

まるで、私の小学生の弟のようだった。

私は、弟に接するように
素良を扱う。


でも、こうして抱きしめるのは
素良が好きだから


素良のフェチに
つけこんで楽しんでる


素良の体は自由になっても
心だけは
自由にならないけれど…



「今日さ、ちーが幸せそうに笑ってた。
芳樹が、最近浮気しないんだよって…」

私の胸の中で
素良が嬉しそうに話す。

「そう。よかったね。」

平常心で会話することには
慣れたけど
心が押しつぶされそうになる。


  私だって、あなたが好きよ

心はそう叫んでいる