芳樹と一緒にいると
不思議に落ち着く…

そしてどんどん好きになっていく…

でも
やっぱり私には、素良を想う気持ちが
芳樹より強いことは確かだから…

二人の間で都合よく揺れてる私


芳樹に関しては
綺麗事を言いながら
結局利用している・・・・・
罪悪感がある。


「私、好きな人がいるよ。」

「知ってる。」

「このまえみたいに
また失礼なことするよ。」

「ぷーちゃんは正直すぎるんだよ。
いいじゃん、二股かけたってさ。
知らないことが優しさなことって
一杯あるんだよ。
空気読まなきゃ。」

そう言って、またキスをした。

「ずるいわ。
私はずっと目隠ししてるのに…」

「じゃ、とってもいいよ。」

「そ…それは無理…
早く服着てよ。風邪ひくわ。」


「やっぱ夏は好きかも・・・」

「さっき嫌いって…」

「だって、暑いから裸でいられるじゃん。
そしたら、ぷーちゃん目隠しとれないから
抵抗できないし。」

私の首筋に唇を這わす

「や、やめて!!」


そして耳を思いっきり噛んだ。

「痛い!!」

しばらく離してくれなかった。

「そいつに宣誓布告。」

そういって
今度は優しく耳にキスした。

「ごめん、痛かったよね。」

あまりの痛さに

「あんたたち頭おかしいから!!」

そう言って泣いてしまった。

「あんたたちって……」
芳樹が苦笑しているようだった。

耳の痛さ 心のざわめき
そして嫉妬…


恋が複雑に入り組んできた。

ずるい女になりそうで
怖くなった。