このタオル地のスウエットスーツで
拭いてあげよう。
俺は、何も見えてないから大丈夫

芳樹はそう言い続けて

あくまでも何も見えないからと
言い張った。

のぼせてフラフラの体は
芳樹に倒れ込んだ。


「のぼせた…」


「大丈夫か~」

芳樹は手を服の中に隠して
「何にも見てない」
言いながら
私の身体を忙しく拭きあげた。


「…ベット…ベット…」

私をベットに運んでタオルケットをかけた。

マスクを目から離して

「水もってくるか?」

と言った。


「うん…少しか見えたでしょ…?」

「見てない、見てない。」

「じゃ、どうしてベットに連れてきたの?」

「いや、うっすらは見えてるから…」


「やっぱり…エッチ!!」

恥ずかしくて
タオルケットを顔まですっぽりかけた。


「太ってるから嫌なの…」

「太ってないよ。」


「ばか……」


千鶴を思い出していた。
比べられたらと思うと悲しくなった。

自己嫌悪…


「じゃ、俺も入ってくるから」

コップをおいて
お風呂に行ってしまった。


  最悪・・・・・・・


タオルケットをめくってお腹を確認した。



  最悪・・・・・・・