カズキ、10年愛〜不良のあなたに恋をして〜後編

「そういえば…

車ないけど…どうしたんですか?」


「あ~今俺の車壊れていてさ…

それに…もち合わせもあんまりないんだよなぁ」

山崎がゆっくり俺の肩に、右腕をかけてきてヘラヘラと語りかけてきた。


全身の毛穴が開き、血が逆流するのを急激に感じる。


ドクンッ


「何言っているかぁ~わかるよなぁ」


ドクンッ

「女の子もいるしよぉ」


ドクンッ



ドクンッ

山崎は本気だ…


本気で俺に言っている。


魚が半分腐った表情をして見ている。

生気を感じない



「舞ちゃん…って言ったけ?お前の部屋で気持ちよく寝てるんだろうな?

違う意味でもっと


気持ちよくさせてやろうかぁ」


「!!?山崎テメッ!」

瞬間的に胸元をつかみ、顔近くまで引き寄せた。


「やられたくなかったら、足持ってこいや。
いいなぁ?」

唇をきつく噛み、ゆっくりと山崎を離した。

舞がまた…舞が救われるのなら…


「わかりました…」