アイドル学園Ⅶ〜Brillo Estrella ー After Story ー〜


莉奈side

やるしかないな…これは…

リビングの隅で、私は小さく息を吐いた

目の前には──
莉乃・花音・花南

そして、少し離れた場所で状況を見守るように座っている水晶様

そう…後輩もみな『水晶様』と呼ぶ…

莉乃「ねぇ莉奈、これ本気でやるやつだよね?」

莉乃「当たり前でしょ」

花音「でもさぁ……
璃晶くんってさぁ……」

花南「うん、あれは天然の領域だよね」

莉奈「そこが問題」

全員で一瞬沈黙

……うん、分かる

璃晶兄は、悪い人じゃない…
むしろ優しいし、真面目だし、普通に話せばちゃんと返してくれる

でも──

莉奈「恋愛だけ、壊滅的に鈍い」

花音「言い切ったね」

莉奈「言い切るよ」

横で水晶様が、くすっと笑った

水晶「それでいいのよ」

莉奈「水晶様?」

水晶「千紗の気持ち、気付いてるのに動かないんでしょ?」

莉奈「……はい」

水晶「なら、放っておいたら一生このままよ」

その言葉に、空気が少しだけ引き締まる

花南「じゃあ……
やるしかないってこと?」

莉奈「そういうこと」

私は立ち上がった

莉奈「千紗はもう“待ってる側”じゃない」

莉乃「じゃあ、どうするの?」

莉奈「まずは簡単」

莉奈「──2人を、“偶然”一緒にする」

花音「出た、定番」

莉奈「定番が一番効く」

水晶様が静かに頷いた

水晶「いいわね。それでいきましょう」

莉奈「じゃあ作戦名は──」

少しだけ間を置いて、私は言った

莉奈「“日常の中で逃げ場をなくす作戦”」

莉乃・花音・花南「怖い名前!!」

莉奈「恋愛って、そういうものでしょ?」

ニヤッと笑った瞬間──

全員の視線が揃った

莉奈・水晶以外「了解」

こうして、千紗と璃晶兄の作戦は静かに動き出した


莉奈side END