同僚のイケメン眼鏡教師は、私にだけ甘い独占欲を向けてくる


「七実先生さ……本当に悩み事、ないの?」

焼き鳥を口に運んで咀嚼したあと、
三沢先生がふいにそう問いかけてきた。

ふいに心の奥底を覗かれたようで、ドキッとする。

実は最近、困っていることがあった。
社会科教師の吉村先生が、私のプライベートをやたら詮索してくるのだ。

休みの日は何をしているのか、好きな映画は何か。
そんなことを聞かれるたびに、憂鬱な気持ちになる。

さりげなく肩や頭に触れてきたり、
私が飲んでいたペットボトルの水を勝手に飲まれたこともある。

「間接キス、しちゃったね。」
ニヤリと笑いながらそう言われ、背筋がゾッとした。

ふと視線を感じて振り向くと、
吉村先生が私を見ている事も多い。

告白こそされていないけれど、食事に誘われたことも数え切れない。
用事があって行けない、と嘘を付き断るけれど、罪悪感が拭えない。

吉村先生は教師としては尊敬出来る先輩で嫌いではないけれど、
特別な感情はどうしても持つことが出来ない。