新太から連絡があったのは、翌朝のことだった。
画面に通知が表示されたのは、私が学校へ行く準備をしている最中だった。
『入院した』
画面に表示された、たった4文字。
信じられなくて、私は何度も目をこすった。
何かの間違いじゃないか。新太が、入院?
慌てて返信のボタンをタップする。
『どうしたの? どこに入院してるの?』
震える指で立て続けにメッセージを送るけれど、画面の向こうからは何の反応もない。
既読すらつかない。
その冷たい画面を、私はただ祈るような気持ちで見つめ続けていた。
スマホを握りしめたまま、学校へ向かう足取りも重い。
授業中も、先生の声なんて一つも耳に入ってこなかった。
ポケットの中のスマホが震えるたびに、心臓が跳ね上がる。
だけど、画面を確認しても、通知は来ていない。
既読のつかない時間が、これほどまでに長く、恐ろしいものだなんて知らなかった。
やっと返信が届いたのは、それから長い時間が過ぎた夕方のことだった。
『何も返信できなくてごめん。入院の手続きとか検査で、ずっと動けなくて連絡できなかった』
短い文面から、彼の必死さが伝わってくる。
『入院の理由は、髄膜炎だった』
髄膜炎――。
聞いたことのない、響きの悪い病名。
私は急いでスマホでその病名を検索した。
画面をスクロールする指が、小さく震える。
検索結果の画面にびっしりと並ぶ文字を読み進めていくたびに、すうっと血の気が引いていくのがわかった。
『激しい頭痛』『意識障害』『後遺症』……。
治る病気ではあるけれど、重症化すれば命に関わることもある。
後遺症が残ることもある。
最悪の事態を並べた無機質な文字が、私の視界を真っ白に塗りつぶした。
しかも、その後に続いた新太の言葉は、さらに追い打ちをかけるものだった。
『今の状態を詳しく調べている最中なんだ。原因によっては、後遺症が残る可能性もあるって医師から説明された』
新太が、そんな病気と闘っているなんて。
後遺症が残るかもしれないなんて。
頭が真っ白になって、呼吸の仕方もわからなくなる。完全にパニックだった。
今まで美波のことでモヤモヤしていたことなんて、どうでもよかった。
そんなちっぽけな悩みなんて、一瞬で消え去った。
検査の結果が出るのは明日だと聞いた。
今夜は、きっと眠れない。
スマホの画面を見つめながら、私はただ、彼の痛みが少しでも和らぎますようにと、祈ることしかできなかった。
画面に通知が表示されたのは、私が学校へ行く準備をしている最中だった。
『入院した』
画面に表示された、たった4文字。
信じられなくて、私は何度も目をこすった。
何かの間違いじゃないか。新太が、入院?
慌てて返信のボタンをタップする。
『どうしたの? どこに入院してるの?』
震える指で立て続けにメッセージを送るけれど、画面の向こうからは何の反応もない。
既読すらつかない。
その冷たい画面を、私はただ祈るような気持ちで見つめ続けていた。
スマホを握りしめたまま、学校へ向かう足取りも重い。
授業中も、先生の声なんて一つも耳に入ってこなかった。
ポケットの中のスマホが震えるたびに、心臓が跳ね上がる。
だけど、画面を確認しても、通知は来ていない。
既読のつかない時間が、これほどまでに長く、恐ろしいものだなんて知らなかった。
やっと返信が届いたのは、それから長い時間が過ぎた夕方のことだった。
『何も返信できなくてごめん。入院の手続きとか検査で、ずっと動けなくて連絡できなかった』
短い文面から、彼の必死さが伝わってくる。
『入院の理由は、髄膜炎だった』
髄膜炎――。
聞いたことのない、響きの悪い病名。
私は急いでスマホでその病名を検索した。
画面をスクロールする指が、小さく震える。
検索結果の画面にびっしりと並ぶ文字を読み進めていくたびに、すうっと血の気が引いていくのがわかった。
『激しい頭痛』『意識障害』『後遺症』……。
治る病気ではあるけれど、重症化すれば命に関わることもある。
後遺症が残ることもある。
最悪の事態を並べた無機質な文字が、私の視界を真っ白に塗りつぶした。
しかも、その後に続いた新太の言葉は、さらに追い打ちをかけるものだった。
『今の状態を詳しく調べている最中なんだ。原因によっては、後遺症が残る可能性もあるって医師から説明された』
新太が、そんな病気と闘っているなんて。
後遺症が残るかもしれないなんて。
頭が真っ白になって、呼吸の仕方もわからなくなる。完全にパニックだった。
今まで美波のことでモヤモヤしていたことなんて、どうでもよかった。
そんなちっぽけな悩みなんて、一瞬で消え去った。
検査の結果が出るのは明日だと聞いた。
今夜は、きっと眠れない。
スマホの画面を見つめながら、私はただ、彼の痛みが少しでも和らぎますようにと、祈ることしかできなかった。
