休日の夜。課題もひと段落して、私は自分の部屋でベッドに横になりながら、ぼんやりとスマホの画面を眺めていた。
画面に表示されているのは、勇斗とのトーク画面。
最後に届いたメッセージをもう一度読み返し、画面を閉じようとしたその時、画面の上部にピコンと小さな通知が跳ねた。
SNSアプリからの、見慣れないダイレクトメッセージ。
(誰だろう……?)
不思議に思いながらタップして開くと、差出人の名前に思わず目を丸くした。
『柚那ちゃんのアカウントかな? 間違ってたらごめんなさい、同じ専門の佐藤柊です。わかるかな?』
柊からだった。
スクロールする指がピタリと止まる。まさか彼から個別にメッセージが届くなんて思ってもみなかった。
(柊……? なんで私のアカウント知ってるんだろう)
この前、学校の帰り際に千恵ちゃんに声をかけて、直接LINEを聞いていた彼の姿が脳裏をよぎる。
小さな疑問を抱きつつも、私はゆっくりと返信を打ち込んだ。
『わかるよ! 合ってる! メッセージなんてどうしたの?』
送信してすぐに、画面の向こうで『既読』がついた。
『共通の友人辿ったらたまたま見つけた! 直接聞けばよかったんだけど、よかったら今度LINE交換しない?』
『うん! わかった、いいよ!』
『ありがとう! じゃあまた学校でね』
拍子抜けするほどあっさりとしたやり取りで、その日の会話は終わった。
画面を暗転させ、スマホを胸の上に置く。
わざわざ共通の知人を辿って私を見つけ出し、連絡をしてきたことへの驚きと、どこか不思議な感覚が胸の中に残っていた。
ーーーーーーーーーー
週が明け、月曜日の朝。
駅の改札前で優奈と合流し、二人で世間話をしながら学校へと向かった。
「今日って、一時間目から自由席だっけ?」
「そうそう。早めに行って、いつもの端っこの席キープしよ!」
教室のドアを開けると、まだ人はまばらだったけれど、その中にすでに着席している柊の姿があった。
目が合うと、彼はいつもの人懐っこい笑顔で小さく手を振ってくる。
優奈と並んでカバンを置き、授業の準備をしていると、トントンと肩を叩かれた。
振り返ると、柊が私の席のすぐ横に立っていた。
「柚那ちゃん、おはよ。この前の約束、LINE交換しよ」
「あ、柊。おはよう! うん、いいよ」
そう言ってスマホを取り出すと、柊もすぐに画面のQRコードを表示させて差し出してきた。
読み取って追加ボタンを押すと、画面に『佐藤柊』の名前が浮かび上がる。
「サンキュ! じゃあ、また連絡するね」
「うん、よろしくね」
ひらひらと手を振り返しながら、彼は自分の席へと戻っていった。
その背中を見送った直後、横から強烈な視線を感じて隣を向く。案の定、優奈がニヤニヤと意地悪そうな笑みを浮かべて私を突いてきた。
「なになに〜? 朝から堂々とLINE交換しちゃって、いつの間にそんな感じになってんの?」
「ちょっと、声が大きいってば。なんでもないよ。週末にSNSでメッセージがきて、LINE交換しようって言われてただけ」
「ふーん? 進展あるといいねぇ!」
「もう……進展なんてあるわけないでしょ」
呆れ半分に笑いながら優奈に応え、私は自分のノートを開く。
クラスの男の子と連絡先を交換するなんて、よくあることだ。
千恵ちゃんの時には堂々と直接聞きに行っていた彼が、なぜ私にはわざわざSNS経由で連絡をしてきたのか。
少し不思議だなとは思いつつも、私はすぐに頭を切り替え、目の前の授業へと意識を戻した。
画面に表示されているのは、勇斗とのトーク画面。
最後に届いたメッセージをもう一度読み返し、画面を閉じようとしたその時、画面の上部にピコンと小さな通知が跳ねた。
SNSアプリからの、見慣れないダイレクトメッセージ。
(誰だろう……?)
不思議に思いながらタップして開くと、差出人の名前に思わず目を丸くした。
『柚那ちゃんのアカウントかな? 間違ってたらごめんなさい、同じ専門の佐藤柊です。わかるかな?』
柊からだった。
スクロールする指がピタリと止まる。まさか彼から個別にメッセージが届くなんて思ってもみなかった。
(柊……? なんで私のアカウント知ってるんだろう)
この前、学校の帰り際に千恵ちゃんに声をかけて、直接LINEを聞いていた彼の姿が脳裏をよぎる。
小さな疑問を抱きつつも、私はゆっくりと返信を打ち込んだ。
『わかるよ! 合ってる! メッセージなんてどうしたの?』
送信してすぐに、画面の向こうで『既読』がついた。
『共通の友人辿ったらたまたま見つけた! 直接聞けばよかったんだけど、よかったら今度LINE交換しない?』
『うん! わかった、いいよ!』
『ありがとう! じゃあまた学校でね』
拍子抜けするほどあっさりとしたやり取りで、その日の会話は終わった。
画面を暗転させ、スマホを胸の上に置く。
わざわざ共通の知人を辿って私を見つけ出し、連絡をしてきたことへの驚きと、どこか不思議な感覚が胸の中に残っていた。
ーーーーーーーーーー
週が明け、月曜日の朝。
駅の改札前で優奈と合流し、二人で世間話をしながら学校へと向かった。
「今日って、一時間目から自由席だっけ?」
「そうそう。早めに行って、いつもの端っこの席キープしよ!」
教室のドアを開けると、まだ人はまばらだったけれど、その中にすでに着席している柊の姿があった。
目が合うと、彼はいつもの人懐っこい笑顔で小さく手を振ってくる。
優奈と並んでカバンを置き、授業の準備をしていると、トントンと肩を叩かれた。
振り返ると、柊が私の席のすぐ横に立っていた。
「柚那ちゃん、おはよ。この前の約束、LINE交換しよ」
「あ、柊。おはよう! うん、いいよ」
そう言ってスマホを取り出すと、柊もすぐに画面のQRコードを表示させて差し出してきた。
読み取って追加ボタンを押すと、画面に『佐藤柊』の名前が浮かび上がる。
「サンキュ! じゃあ、また連絡するね」
「うん、よろしくね」
ひらひらと手を振り返しながら、彼は自分の席へと戻っていった。
その背中を見送った直後、横から強烈な視線を感じて隣を向く。案の定、優奈がニヤニヤと意地悪そうな笑みを浮かべて私を突いてきた。
「なになに〜? 朝から堂々とLINE交換しちゃって、いつの間にそんな感じになってんの?」
「ちょっと、声が大きいってば。なんでもないよ。週末にSNSでメッセージがきて、LINE交換しようって言われてただけ」
「ふーん? 進展あるといいねぇ!」
「もう……進展なんてあるわけないでしょ」
呆れ半分に笑いながら優奈に応え、私は自分のノートを開く。
クラスの男の子と連絡先を交換するなんて、よくあることだ。
千恵ちゃんの時には堂々と直接聞きに行っていた彼が、なぜ私にはわざわざSNS経由で連絡をしてきたのか。
少し不思議だなとは思いつつも、私はすぐに頭を切り替え、目の前の授業へと意識を戻した。
