君といた日々。

15
フィオナは静かに笑った後、僕に読み聞かせるように絵本を開いた。

最初のページには、海の上に魔法使いが浮かぶ絵が描かれていた。

「あのね、昔、悪い海の魔法使いがいたの。」

「うんうん。」

ペラっと次のページを捲ると、今度は、悪い魔法使いが海を荒らしている絵が描かれていた。

「海を荒らしたり、天気をめちゃくちゃにして、畑を枯らしたりしてたんだって。」

「…」

また次のページを捲る。

「困った王様は、国の一番勇敢な…?」

「…ん?」

「一番強い…?えーっと…何て言うんだっけ?」

フィオナの言ったことに思わずずこっとなってしまった。

そういうところもフィオナらしいが。

「勇者って言うんだよ。」 

「あ、そうそう!勇者!王様が勇者に、海の悪い魔法使いを倒すように言ったんだ!」

「うん。」

フィオナはまた、次のページを捲った。