あの時間を忘れる方法が あるなら

莉奈さんに動きって‥‥どういう事?

『信頼できるボディガードに常に莉奈を見張らせている。それにあの水原さんに施設やおばあさんに接触する人物も見張ってもらってる。』

辰哉君‥‥本当に頼もしくて優しいお兄ちゃん的な存在だからこそ、感謝の気持ちが膨らむ

それにしても、柊さんが莉奈さんの周りをそんなにも固めていた事に驚く。

忙しいのにいつそんな事をしていたのかと思うほどだ

『莉奈をワザと苛立たせれば何か動くかと思ったら案の定彼女のスマホの通話明細を調べてもらったら今までにも特定の人物にかけていることが分かった。あのスマホは俺が与えたものだからな‥。部下の話だと、週末その人物と会う約束をしていた事が分かったからこのチャンスを逃したくない。』

「そうですね‥‥でも莉奈さんは一体誰と‥‥ッ!まさか‥」

『まだ分からない‥‥ただ繋がってる可能性がある以上、犯人のうちの誰かかもしれない。危険が伴うから結愛はここで留守番だ』

「‥‥嫌です‥でも‥我慢します。」

『結愛‥』


本当は足手纏いになると分かっていても、あの場所に柊さんを1人で行かせたくなかった‥‥

でも、危険である事はわかっていたから、不安はあるけれど柊さんと八雲さん、それに辰哉君を信じようと思う

シダーウッドの香りに包まれ強く抱き締められると、柊さんの背中に手を回して私も抱き締める

どうか、あの場所が柊さんにとってもうこれ以上苦しい場所になりませんように‥‥そう願うことしかできなかった