あの時間を忘れる方法が あるなら

「どうされたんですか?急に‥もしかして体調が良くないとか‥」

常務を交えた会食に秘書として参加をし、お酒を飲み過ぎた柊さんをマンションまで送り届けるとソファに深くもたれた柊さんが突然私のお腹に顔を寄せ抱きついて来た

『‥今日はここに泊まっていかないか?もう夜も遅い‥1人で君を帰らせたくない』

えっ?

珍しく子供のように甘える柊さんが少し可愛く思えてそっと頭を撫でる

「分かりました。でもまずは酔い覚ましにシャワーを浴びて来て下さい。そしたらすぐ寝れますから」

今にも眠ってしまいそうな柊さんをなんとか立たせて柊さんの部屋のバスルームに連れて行くと私の手首を掴んで耳元に唇を寄せてきた

『‥ここで一緒に浴びる?』

「あ、浴びません!!」

全身真っ赤になるほどの恥ずかしさから柊さんの部屋を出ると、自分の部屋に逃げ込み熱を覚ます為に私もシャワーを浴びた

酔っているとしても‥今日の柊さんはなんというか危険な気がしてならない‥

‥あんな事言われたらこの後のことを嫌でも意識してしまうから

シャワーを終えてからスキンケアをしていると、部屋のドアがノックされた

『結愛、入ってもいいか?』

「は、はい、大丈夫ですよ」

ヘアオイルを付けてから入り口に向かうと、バスローブ姿のままの柊さんを見て心臓が一気に高鳴った

「ど、どうされたんですか?」

『フッ‥‥どうもしないよ。好きな人に会いに行くのに理由などないからな』

ドクン