あの時間を忘れる方法が あるなら

ご両親という事はお父様も帰国されるとのかもしれない‥‥

蘭さんにも会いたい‥‥
身体はツラくないだろうか‥‥

「それは良かったですね」

パソコンでスケジュール調整をしながら一言笑顔でそう答えると、それが気に入らなかったのか私のデスクに置いてあったタンブラーの中身をを思いっきり私の胸元にかけてきた

「何するんですか!!?」

中身が白湯なら良かったのに、眠気覚ましにと珈琲を入れていたせいでブラウスやジャケットにかなりのシミが出来慌ててティッシュで押さえるも取り除くことは難しそうに思えた

『態度が生意気なの。柊さんと少し一緒に過ごしたからって慕われてるのか知らないけど、あの人にとって命の恩人で大切なのは私‥‥少しは敬うべきじゃない?』

「失礼ですが、私が支えるのはあなたではなくて社長です。」

『ッ!あなたね!』

『何をしてる』

平手打ちが今にも頬に飛んできそうな状況にグッと目を瞑るといつのまにか秘書室に来ていたのか柊さんが莉奈さんの手首を捕まえた

『勤務中に何をしてる!それに‥佐々木秘書、その服はどうした?

ドクン

綺麗な顔の表情を歪ませ眉間に皺を寄せこちらを見た柊さんが自分が着ていたジャケットをおもむろに脱ぎ私の肩にかけてくれた

『し、柊さん!これは違うの!佐々木さんが悪いのよ!』

声色からして相当怒っているのは伺え、莉奈さんは焦ったように柊さんの方を向くと甘えた声を出した