あの時間を忘れる方法が あるなら

「やっぱり‥辰哉君!!?どうしてここに居るの!?」

聞き覚えのある声に絶対そうだと思い飛び出した私は、案の定そこに居た八雲さんと辰哉君に驚きを隠せなかった

『結愛こそ‥お前ここで何してるんだよ』

「私は‥‥」

私達の関係は表向きは社長と秘書という立場である為どう答えるべきか迷っていると柊さんが
優しく微笑んでくれ辰哉君の方を向いた

『改めまして川崎不動産社長の川崎 柊と申します。佐々木 結愛さんは現在秘書として我が社で働いてくれています。』

オフでも名刺を用意しているのか、八雲さんからそれを受け取ると辰哉君に丁寧に差し出した

『社長‥申し訳ありません。聞き込みをしていた際にこちらの三河屋さんにいらした男性に会い長浜さんのことを尋ねていた途中だったんです。まさかつけられていたとは‥お話をお伺いしたら佐々木さんのお知り合いのようでしたのでお連れしました』

『あのなぁ、小さな街だからこそあんな聞き込みなんてしていたら不審者扱いだからな。後をつけて来たらこの社長さんと結愛もいたからホテルで張ってた。結愛、お前変なことに巻き込まれてる訳じゃないよな?』

しっかり者の辰哉君だからこそ、私が居た事で心配して来てくれたのだろう‥‥

変な事に巻き込まれていないとは言えない状況でどう答えようか迷っていると、隣に来た柊さんが辰哉君の前で堂々と私の手を握った

『‥‥彼は君の信用できる人か?』

えっ?