あの時間を忘れる方法が あるなら

『莉奈は家に帰ったと言った。』

「‥どういう事ですか?」

柊さんを見上げると私の頭を優しく撫でてから
少し何かを考えているようだった

『例えば‥君はおばあちゃん家と言ったのは、普段から住んでいないからてまおばあちゃんが住んでる家だからそう言ったと思う。莉奈との会話では莉奈は俺を助けた後自分の家に帰ったと言った。』

あ‥そうか‥そう言うことか‥‥

私のように時々そこを訪れる人はおばあちゃんの家とかお母さんの実家とか話すことを、莉奈さんはおばあちゃんの家ではなく自分の家と言ったと言うことだ

私も普段からそこに住んでいたらきっと私の家と言ったかもしれない‥‥

『莉奈がいつ長浜家に養子として迎えられたか最近調べたら、あの事件の後だったから、家というよりは施設に帰った事になる。だからおばあちゃんの家と莉奈が言うはずはない』

話の内容を聞きながらも、だとしたら莉奈さんは何故あの事をあんなにも詳しく知っていたのだろうか?

『結愛』

ドキッ

『幼い頃、俺よりも小さな子が俺の手を引いて一生懸命走って逃してくれた事で今の俺がある。本当にありがとう‥‥本当は昨日先に伝えるべきだったが大人気なく気持ちが先走った‥
すまない。』

肩を抱き寄せられると、こめかみの傷にまた唇を寄せそこに軽くキスを落とすと優しく微笑んでくれた

『莉奈が嘘を付いていることが分かった今、真実が分かるまで泳がせたい。その為には、莉奈といつも通り過ごして油断させないといけない。結愛にツラい思いはさせたくないが、協力してくれないか?』

柊さん‥‥‥