あの時間を忘れる方法が あるなら

「そうなんです。でも後少しで終わりそうなので頑張ります」

『うーん‥‥なんかね、時々結愛ちゃんが豹変する前の莉奈さんに重なる時があるのよ。何であんなに傲慢になっちゃったんだろ‥すごくいい子だったのに』

ズキン

だって‥それは私だったから‥なんて死ぬまで誰にも言えない事だから苦笑いをまた浮かべる

最近の莉奈さんは社長にベッタリで、少しでも他の女性が視線を送るものなら睨みを効かせて威圧していた

それをみんな分かっているから、言いたい事はあるみたいだけど、なるべく関わりたくなくて放っているみたいだ

『無理もないよね‥‥うちの社長は仕事も出来てあのルックスでしょ?みんなが色目を使う気持ちも分かるわ。ファンクラブだってあるらしいからね。』

「ふ、ファンクラブですか?」

凄すぎる‥‥芸能人でもないのにファンクラブだなんて‥‥

『結愛ちゃんも入りたいなら伝えとくよ?』

「私はそんなッ‥」

コンコン

『俺の話に花を咲かせるのはいいが、仕事が残っているだろう?』

柊さん!!

いつからそこに居たのか、秘書課の入り口にもたれて壁をノックするポーズですら絵になる程美しくて戸惑うほどだが、梶さんと2人背筋を正して頭を下げると、梶さんは笑顔で逃げるようにして秘書課を出て行ってしまった

「すみません‥勤務中でした」

『ん‥就業時間は過ぎてるが噂話は程々にな』

ドキッ