あの時間を忘れる方法が あるなら

信頼関係がないと成り立たない重要な秘書業務を毎日こなしている八雲さんは、3ヶ月間見ていた時でも隙もなくスマートに仕事をこなされていたスペシャリストだ

不本意ながらも、任命されたのであればそこでやるしかない私には今は逃げ場はない

むしろ、尊敬している方の側で仕事を学ばせて頂ける事に感謝しないといけないと思う

『佐々木さんとまた働けて嬉しい限りです。規定上新入社員としてあなたと接する事になりますが、あなたの事に関しては不安は全くないので楽しみですよ。それでは失礼します。』

「はい‥ありがとうございました。」

笑顔で帰る八雲さんを見送った後食材をキッチンカウンターに運び冷蔵庫にしまっていくと、袋の中に小さなメモが入っていた

(沢山食べて体力を付けて出社するように。)

「フッ‥‥匿名ならもっとバレないようにしないと駄目ですよ‥」

綺麗な字で書かれたメモを暫く眺めてから、自炊をして言われた通り丁寧な食事を心がけながらも感謝してから夕食を食べた

本当に‥またここではじまるんだ‥‥

莉奈さんの事に関しては不安が拭えないが、柊さんが仕事に関係ない感情を持ち込むなら辞めてもらうっと言ったことでかなり吹っ切れたと思う

両親とおばあちゃんに電話をしてから、ゆっくり睡眠を取り、土日も研修で覚えたことを纏めながら体も休めついに月曜日がやってきた