あの時間を忘れる方法が あるなら

忙しい方がいい‥‥

暇だったり時間が空けば空くほど余計な事をしがちだし考えがちな私には、少しくらいいっぱいいっぱいな方が集中力も上がったのだ

『お疲れ様。覚えが早いし、要領いいね。本当に君、高卒?』

「はい‥履歴書通りです。」

要領がいいのは、限られた時間でお金を稼がないといけなかったから、私生活も仕事でも無駄を省いていたからかもしれない‥‥

高卒という履歴は変えられないから、やれる事を一つでも増やしていくしかないのだ

社内では、途中入社をしてきた私を物珍しく見る人が殆どだったけど、どうやら泰雅さんは人脈も広く彼が主で研修を行っていると言ったら他の人はもう何も言わなくなるほどだった

『さて‥‥では面談でもしようかな。一旦休憩する?』

「大丈夫です」

『そ?じゃあ始め』

コンコン

『入ってもいいか?』

えっ?

ドアが開けられると、5日ぶりに会う柊さん‥‥いや‥社長の姿に慌てて立ち軽く頭を下げた

『気楽にしてくれて構わない。座って?』

「はい‥‥失礼します」

心音が自分の中でドクドクと鼓動するものの、考える事が多かったせいか、街で会った時ほど動揺はしていない事に安堵する

『お忙しい社長様がどのようなご用件で?』

『彼女を雇った身としては使い物になるかならないか見る権利はあると思ってね。黙ってるから面談してくれたらいい』

ドクン

そういうことか‥‥

以前は莉奈さんだったからここにいられたけど、高卒で何も資格がない自分がやっていけるか確認しに来たのだろう‥‥