ワガママ島娘とクールなお医者さんの恋

それから1年後結婚をした

なぜなら子供ができたからだ

ルナは、まさかのナツトさんと結婚し大学に通いながら一児の母親をしている

たまたま会って勉強を教えてもらっているうちに付き合うことになったらしい

ちなみに2人もデキ婚だ

子供の名前双子でコトミとカイで

ルナとナツトさんの子供はハヤトくんだ


時は経ち

子供達が小学三年生になった
性格などが正反対の双子に育っている

毎回カイの100点のテストとコトミの10点のテストを見てカナトは笑っている

コトミは全く気にしておらず、私の血筋を強く感じてしまう

また、コトミも喘息持ちでカナトのお父さんのクリニックに通院中だ。

仕事は、カナトに園芸を紹介してもらいそこでパートをしている

やっぱり今日もだ…風呂に入り胸を触ると固いものを感じる

カナトに相談しようと思ったが最近忙しそうで言いづらく数日経った

久しぶりに4人で夜ご飯を食べた後、カナトと片付けをしている今がチャンスだ

「カナト、話があって…」

「どうした?」

プルプル

カナトの携帯だ

「ごめん、病院からだ」

電話に出るとすぐにきり、荷物を持って病院に行ってしまった

多分帰ってくるのは明日だろうな

いつも通り片付けて、子供たちと遊んだ後に風呂に入り吸入をして寝た

コトミの前でカッコ悪いところを見せたくなくて、私は平気そうなふりをしてコトミと一緒に吸入をしている

コトミは嫌がってするのに時間がかかって大変だ

きっとカナトも苦労したんだろうな

今になって申し訳なくなる

次の日の朝仕事に行こうと玄関を出るとカナトに会う

「ただいま」

「おかえり」

疲れ切って、目の下にくまができている

「昨日話があるって言っていたけどどうした?」

「また今度でいいよ、それよりも早く寝て休んで」

「そうか、わかった」

「おやすみ」

「仕事頑張って」

「うん!」

それから仕事が16時になり仕事を終え、家に帰る

玄関を見るとカナトの靴がありまだ寝ているのかな

リビングのドアを開けるとコーヒーを飲みながら本をよんでいる

「おかえり」

「ただいま、今日は当直なの?」

「上司から休むように言われた」

何日ぶりの休みなんだろ

「それで話って?」

「あっ、それがね」

「ただいま!」
子供たちが帰ってきた

「また後で話すね」

「わかった」

コトミ「パパ!」
この時間にカナトを見るのは珍しく、コトミは走って駆け寄り抱きついている

「おかえり」

カイは、少し驚いた表情をしているが嬉しそうだ

「カイも、おかえり」

「ただいま」

コトミ「私ね!国語の授業で教科書を読んだら先生に聞き取りやすくて上手って褒められたの」

「よかったな」

カイ「でも、今日帰ってきた数学のテスト5点だっただろ!」

「別にいいでしょ」

「僕は100点だったよ」

「勉強頑張っているな」

「うん!」

カナトもずっと笑って嬉しそうだ

その夜

ベッドで携帯を触っていると風呂からあがったカナトが寝室に入ってくる

「話があっただろ?」

覚えてくれていたんだ

記憶力がよく羨ましい

「胸を触った時に固いものがあるの」

「えっ…みせて?」

服と下着を脱ぎ、仰向けになるとカナトが触ってきた

「ここか?」

顔が真剣だ

「うん」

「明日病院に行こうな」

「行かないとダメ?」

「このままだと不安だろ?」

「うん」

「休みだからそばにずっといる」

「約束ね」

次の日子供達を送り、カナトと病院に行くとマンモグラフィのエコーの検査をすることになった

聞いたことのない名前でよく分からずに検査する部屋の前で待つ

私とカナトしか待っている人がいない

怖くてドキドキしていると、カナトが手を繋いでくる

でも、カナトがいつもとは違って不安げな表情をしている

私の手を握る力もすこし強い

カナトside

昨日、胸を触った時に触れたのはしこりかもしれない…

もしかしたらと思うと昨日は全然眠れなかった

コトハに気づかれないようにいつも通り接しているつもりが、できているか自信がない

それに、マンモグラフィがどんな検査かわかっていないから嫌がっていなかったけど、注射とは比べものにならないぐらいの痛みでコトハにはできないかもしれない

待合室で色々考えていると技師さんが部屋から出てきた

「お連れ様が泣いておられるて、私が声をかけるよりも先生が声をかけた方が安心されると思うので部屋に入っていただけないでしょうか?」

「すみません」

やっぱりか…

駆け足で部屋の中に入るとコトハがしゃがみ込み膝を抱えて号泣している

背中をさするが、どんな声をかけていいのかわからい

「撮影は終わりましたか?」

「まだ左右1枚ずつ撮影がありまして…」


左右それぞれ2枚ずつ撮影しなければいけないなが、1枚ずつ撮影できただけでもコトハにしてはすごいことだ

「コトハ、頑張ったな」

声をかけるが下を向いて号泣していて、顔を合わせようとしてくれない

「担当の先生にはお伝えしておくので、落ち着かれてからエコーの方へ行かれてください。私がいると邪魔になると思うので出ますね、しばらくこの部屋におられても大丈夫なので、ゴミ袋とティッシュも出られる時はここに置いといてください。失礼しました」

技師さんが部屋から出られると


やっとコトハが顔を向けてくれた

「痛かった…ヴイッ…」

鼻水も出ている

「でも頑張ったな」

「うんっ…だって、だって母親になったから……ヴイッ…」

「そうだな」

ひたすら背中をさすり側にいることしかできない無力な自分が嫌になる

それから30分後エコー室へ向かう

「次は痛くないから大丈夫」

「一緒に中に入って側にいて」

「わかった」

エコー室の前の席に座っていると看護師さんから人手が足りなくて診て欲しいと頼まれたが、断った

名前を呼ばれ一緒にエコー室に入る

横に座り手を繋ぎながら画面をみていると悪性だと思われる腫瘤がみえる


大きい…


それから次の日も検査が続き、有給を使って必ず側にいるようにした

そして結果は乳癌

余命3ヶ月だった

………。


コトハは、笑いながら

「やっぱり乳癌だったんだ」

と検査の時はあれだけ泣いていたのに全く泣かない

診察室から出ると

ごめんねと言われてしまう

コトハside

何度も調べていたから覚悟はできていたけど受け入れられない

まだ人ごとみたいだ


車に戻るとカナトが泣きながら謝ってくる

「えっ、カナトが泣いているところ初めてみた」

「早く気づいていれば…っ…もっと側にいてあげたら…話をすぐに聞いてあげていたらっ…」

「カナトが泣いているところ初めてみたっ…」

どうしよう笑おうとしても涙が出てくる


「ごめんっ…」

「もしかしたらって思ってたよ、それでもしそうだったら考えてっ…考えっ…て、そしたらカナトと出会った子供達と出会って本当に幸せだったなって、島生まれ島育ちの私が、生きる世界が違ったカナトと出会えって結婚したのは奇跡だよ」

カナトが抱きついてきてお互いに泣いてしまう

「コトミとカイをよろしくお願いしますっ…」

「ずっとそばにいるからっ…」