近くて、遠いキミの夢は

朝7時。

「行ってきます」

私、白鳥澪はちょっと早めの通学をする

、、、と見せかけて、鍵を閉めた私はエレベーターとは逆方向に向かい、ひとつ隣の家の鍵を開ける。

「朔ー、来たよー」

そう言いながら、リビングの横にあるドアを開けると、ベッドの中で眠ってる幼なじみがモゾッと動いた。

天智朔、私の幼なじみであり、初恋の相手である。

そして、超絶のイケメン。

いや、カワイイの方が勝ってんのか?

まぁ、いいや。それよりも、遅刻しちゃう!

「朔ー、起きてー!朝ごはん朔の分も持ってきたから、早く食べて学校行こう?」

そう言うと、美しいくらい長いまつ毛がゆっくりと開き瞳は私を捉えた。

「んー、み、お?」

「うん、そうだよ。朔、おはよう」

「ん、はよ」

まだ現実と夢の狭間にいるのか、うとうとしている朔。

ッ、かわいい!

だめよ、今見惚れてたら私まで遅刻になっちゃう。

「朔、私あっちで洗濯物やってるから着替えてて?」

そう言い、部屋を出ていこうと立ち上がると、左手に温かい感触が広がった。

「朔?」

振り向くと、朔はキュルンとした目で私のことを見つめていた。

「どうしたの?」

「澪、澪が制服着せて?」

ん?今なんかギリアウトな発言が聞こえた気がするんだけど、気のせい?

「気のせいじゃないよ」

「じゃあ、自分で着替えて!置いてくからね!」

そこまで言うと、さすがに折れてくれたけど私の顔は赤くなるばかり·····