君の隣で、私になれた



その時。

莉桜のスマホが震えた。

画面を見る。

そして少し笑う。


「湊くん?」

紅羽が聞く。

「うん」


『どこいる?』

『寒くない?』

『迎え行く』

そんな内容らしい。


「優しっ」

さっきからべた褒めの紅羽。

「マメだな」

新にもおそらく好印象。


莉桜はすぐ返信する。

『ありがとう』

『もう少ししたら出るね』




本当に仲良さそうだった。

幸せそうだった。


だから。


きっと気のせいなんだろう。

そう思う。



でも。


イルミネーションの灯りの中。

笑う莉桜を見ながら。

胸の奥に残った違和感だけは。



最後まで消えなかった。





ーーー琉生side end.