ーーー大学2年の秋。
バイト前の空き時間。
いつもの4人でカフェ。
「で?」
琉生が言う。
「早稲田の先輩どうなった?」
「あー、」
紅羽がストローを咥える。
「おわった」
「早っ」
「ヤリ逃げされた」
「また?」
私もつい声が出る。
「うん」
紅羽は呑気に笑う。
本当にいつもどうり。
「今回こそは違うと思ったんだけどなー」
「それ毎回言ってる」
新が言う。
「だって!優しかったし!かっこよかったし!」
「好きって言われたし!」
「ほぼ琉生じゃん」
新が言う。
少しの沈黙。
「え?」
紅羽が固まる。
「たしかに…」
私は頷く。
「たしかにじゃねぇよ」
琉生が笑う。
「俺そんな悪いやつじゃないから」
「自分で言うな」
即座に突っ込む新。
ふと思う。
「でも顔は似た系統じゃない?」
紅羽は生粋のイケメン好き。
しかもちょっとチャラそうなイケメン。
ってことは琉生の外見はタイプだと思う。
紅羽はまた固まる。
「顔だけはそうかも」
少し不服そうにそう言う。
「じゃあ琉生でよくね?」
新が言う。
また少しの沈黙。
「え、無理」
真顔で答える紅羽。
「なんでだよ」
「なんか違う」
「なんかって何」
「なんか!」
「雑すぎる」
琉生が笑う。
「だって顔はイケメンでも琉生じゃん」
「余計分からん」
呆れる新。
真剣に考え出す紅羽。
「まって、想像しただけで無理かも」
「ひど!そこまで?」
「そこまで」
「傷付くわ」
琉生は実際、傷付いてる様子は一切なくて。
呑気に笑ってる。
「大丈夫、私も無理だから」
「俺も無理」
私と新も続く。
「おい、お前らさぁ」
みんなで大爆笑。
「ほら!こういうとこ!」
「意味わかんねぇ」
「だから恋愛対象じゃないの!」
「勝手にフラれた」
また笑いが起きる。
