ーーー大学2年の秋。
ーー紅羽side.
それぞれの恋愛事情。
紅羽の場合。
大学。
商学部。
「で?」
目の前に座る友達が聞く。
「例の人どうだった?」
私は机に突っ伏した。
「おわった」
「早っ」
「ヤリ逃げされた」
友達が呆れたように天井を見る。
「また?」
「今回こそは良い人だと思った」
「それ毎回言ってる」
「だって今回は違ったもん!」
「何が?」
呆れて聞く友達。
「優しかった!」
「みんな最初は優しい」
「顔も良かった!」
「それは知ってる」
「ちゃんと話聞いてくれた!」
「みんなヤる前は聞く」
「ひどい!」
友達は呆れながら笑う。
私は至って真剣。
だから少しだけ落ち込んでいた。
今回こそは違うと本気で思ってた。
いっぱい可愛いって言ってくれたし。
本当に少しだけ。
期待していた。
「紅羽さ、ほんと男見る目ないよね」
「ある!」
「絶対ない」
周りからも笑いが起きる。
「あ、今日飲みあるんだった」
友達がスマホの画面を見ながら言う。
「誰と?」
「早稲田の先輩たち」
私はバッと顔を上げる。
「イケメンいる!?」
「いる」
「行く!!」
もちろん即答。
「まだ聞いてない」
「行く!!!」
友達が笑う。
ーーー夜。
居酒屋。
3対3の合コン。
席について前を見る。
約1秒。
…いた。
向かい側。
黒髪。
高身長。
かっこいい。
完全にタイプだった。
やばい、かっこいい。
開始3分。
また新しい恋が始まる。
