君の隣で、私になれた



ーー翌日。

理工学部。


「おはよー」

そう言って友達が横に座る。

「で?どうだった?」

開口一番。

俺は首を傾げる。

「何が」

「先輩だよ」

「飲み行ったんだろ?」

他の男友達も集まってくる。


「付き合った?」

「付き合わない」

「早っ」

笑いが起きる。

「絶対好意わかってんだろ」

「まぁ」


「告白された?」

「告白はされてない」

「は?」

「もし告白されたらって聞かれた」

そう言うと驚く友達たち。

そして少し騒がしくなる。

「うわ」

「ほらもうじゃん!」

「それほぼ告白じゃん」


分からなくはない。

でも告白されたわけでもない。

「理工の男でも全員分かる」

周りは俺の反応に笑う。


「で、なんて答えた?」

「断るって」

沈黙。


「なんで」

「ひどい」

「鬼」

なんでって。

「聞かれたから」

「そういう問題じゃねぇ」

また笑いが起きる。


「だって好きじゃないし」


「でも可愛いじゃん」

「綺麗じゃん」

「優しいじゃん」

次々と友達が言う。


「たしかにな」

「じゃあ付き合えよ!」


「いや」

俺は首を横に振る。

「それとこれとは別」

「分からん」

「全然分からん」

男友達たちは頭を抱える。


「出た」

「恋愛に興味ない男」

「それだ」

「笑いが起きる」




ーー教室移動中。


1人の友達が思い出したように言う。

「そういえばさ、」

「ん?」

「城野さんとかは?」

「は?」

俺は予想外の名前に顔を上げる。


「何が」

「仲良いじゃん!よく一緒にいるし!」