その時。
「琉生ー!」
遠くから聞こえる女の子の声。
「ん?」
琉生が顔を上げる。
女の子がこっちへ駆け寄ってくる。
白いワンピース。
柔らかい茶色の髪。
可愛い。
かなり可愛い。
「びっくりした!琉生だ!」
にこにこ笑う女の子。
可愛い。
「あ、結花」
自然に名前を呼ぶ琉生。
それを見て紅羽がすぐ反応する。
「え!もしかして彼女!?」
「そう」
「まじ!?」
驚く紅羽。
私も琉生の彼女と会うのは初めて。
「はじめまして」
琉生の横で女の子が笑う。
「琉生の彼女の結花です!」
やっぱり可愛い。
「友達の紅羽です!」
「莉桜です」
「新」
簡単な挨拶。
一瞬…
本当に一瞬だけ。
結花ちゃんの視線が私で止まる。
「?」
でもすぐ笑顔に戻って琉生を見る。
「みんな仲良いんだね」
「仲良いよ」
琉生が答える。
「大学入ってからほぼずっと一緒」
「へぇ」
結花は頷く。
でもなんとなく視線を感じた。
自意識過剰かも。
「結花もちょっと座れば?」
「いいの?」
「もちろん!」
紅羽が笑って答える。
結花ちゃんは嬉しそうに座る。
琉生の横。
自然に腕を絡める。
「やばい、ちゃんと恋人っぽい」
キラキラした目で見る紅羽。
「彼女だから…」
少し照れたように笑う結花ちゃん。
その様子があまりに可愛い。
「可愛い」
思わず声が漏れた。
「え?」
結花ちゃんが驚いて私を見る。
「あ、ごめん、なんか可愛くて…」
「いや分かる」
紅羽が頷く。
「今のは可愛いすぎた」
「やめてよー」
結花ちゃんがさらに照れる。
「めっちゃ良い彼女じゃん」
「だろ?」
琉生が得意げに笑う。
「お前が威張んな」
新が即座に突っ込んで笑いが起きる。
