君の隣で、私になれた



ーー莉桜side.


家へ入る。

静かな部屋。


さっきまでの会話を何度も思い返す。


『だって可愛いから』

『……可愛い』

『俺が莉桜に会いたくて行ってる』


胸が苦しい。

嬉しい。

でも少しだけ怖い。


今日、初めて気付いた。

私はもう。


琉生を友達として見られていない。

1人の男の人として意識してる。


なのに。

その相手は琉生。


恋愛はいつも受け身で。

誰かに好かれて付き合って別れて。

それを繰り返してきた人。


……だから。

期待しちゃだめ。


そう思うのに。

今日の優しい笑顔が。

頭から離れなかった。


琉生は恋愛に本気になる人じゃない。

そう思ってた。


だから複雑な気持ちだった。