ーーー社会人3年目の春。
ーー琉生side.
羽田空港。
莉桜の仕事おわりに迎えに行く。
もう最近では当たり前になりつつある。
「おつかれ!」
「今日もありがとう」
「莉桜は今日も可愛い」
「……また。」
莉桜は少し照れたように笑う。
「最近、可愛いって言いすぎじゃない?」
「そう?」
「うん。」
俺はハンドルを握ったまま。
少しだけ笑う。
「だって可愛いから」
自然と口が動く。
莉桜は何も言わない。
帰り道の途中。
窓の外に夜桜が見える。
「ちょっと寄る?」
「うん!」
夜の公園。
人も少ない。
2人で並んで歩く。
「綺麗だねー」
「そうだな」
少し先を歩く莉桜。
桜を見上げて笑う。
その瞬間。
無意識にスマホを向けていた。
カシャ。
「え!ねぇ、また撮った!?」
俺は画面を見る。
写真の中の莉桜を見つめる。
思わず。
「……可愛い」
小さく漏れる。
そして頬が緩む。
「もう……。」
顔を上げると目を逸らされる。
莉桜の家の前。
車を停める。
「今日もほんとにありがとう」
ドアを開ける。
「また迎え行く」
莉桜が振り返る。
「……いつもありがとう」
「大変でしょ?」
俺も少しだけ笑って。
「俺が莉桜に会いたくて行ってる」
「だから全然」
目を見て言う。
莉桜は少しだけ目を見開いて黙る。
「じゃあ、おやすみ」
「……おやすみ」
