ーーー社会人2年目の冬。
ーー莉桜side.
休日。
待ち合わせは表参道。
スマホを見る。
昨日届いたLINE。
ーー悠真。
『この前おすすめしたカフェ、』
『期間限定始まったらしい!』
『もし予定空いてたら行かない?』
少しだけ。
画面を見つめた。
前なら。
きっと断っていた。
でも。
昼のカフェ。
話すだけ。
それくらいなら。
『ぜひ!』
そう返していた。
ーー…
「おはよう」
「おはようございます」
「また敬語だ」
悠真さんは。
今日も穏やかに笑った。
その笑顔を見ると。
自然と肩の力が抜ける。
「寒かった?」
「大丈夫!」
「よかった」
店まで歩く。
沈黙があっても。
不思議と気まずくない。
無理に話題を探さなくても。
自然に会話が続く。
「仕事どう?」
「最近はね、」
「国際線の資格目指して勉強してる」
「いいね、向上心ある」
照れくさくなる。
「兄の影響かな?」
「そういえばお兄さんいるんだったね」
「うん、2人いる」
「何の仕事してるの?」
「上の兄は実は総合商社なの」
「え?」
思わず悠真さんが笑う。
「どこ?」
会社名を答える。
すると驚いた顔をする。
「……え、うちじゃん」
「え!?」
今度は私が驚く。
「ほんと?」
「ほんと。」
「部署は全然違うけど、」
「もしかしたら会っもしかしたらも」
「えー!すごい偶然!」
思わず笑ってしまう。
「だね。」
そこからも話は弾んだ。
悠真さんは。
否定もしない。
大げさに褒めもしない。
ただ。
「へぇ」
「そうなんだ」
そうやって、話を聞いてくれる。
それが心地よかった。
