ーー新side.
それぞれのキャンパスライフ。
新の場合。
お昼。
理工学部の男6人で学食。
「新」
「ん?」
「これ見て」
友達が図面を差し出す。
「ここ合ってる?」
数秒見る。
「違う」
「やっぱり?」
「寸法足りてない」
「あー」
「ここ直せ」
「助かった」
また別の友達が聞いてくる。
「新」
「今度はなんだ」
「この課題、意味が分からん」
「読め」
「読んだ」
「足りない」
「ひど」
結局説明する。
気付けばいつもこんなかんじだった。
別に中心にいるわけじゃない。
目立つタイプでもない。
でも。
困った時はなぜか呼ばれる。
「新って先生より分かりやすい」
「それはない」
「ある」
「ない」
そんなくだらないやり取りをしていると、
「よー!新!」
聞き慣れた陽気な声。
「神崎じゃん」
理工学部の友達が言う。
「どうもー」
「相変わらずチャラいな」
「それ褒めてる?」
「褒めてない」
笑いが起きる。
「新いま暇?」
そう言って目の前の椅子に座る琉生。
「課題」
「真面目か」
「お前が不真面目なんだ」
「ひど」
「事実だろ」
「まぁな」
否定せずヘラヘラ笑う。
「そういえば紅羽からのLINE見た?」
「なんて?」
「今日飲み行くらしい」
「またかよ」
「行く?」
「行かない」
「即答」
「課題」
「真面目か」
さっきも同じような会話をした。
「莉桜も来るって」
「へぇ」
「莉桜いても来ない?」
「関係あるか?」
「ないな」
「いつもだろ」
「たしかに」
琉生が笑う。
