君の隣で、私になれた



ーーーコンビニ。

ーー莉桜side.


帰り道。


「アイス食べよ。」

コンビニへ入る。


「私は梨!」

「早!」

「夏だから!」

「意味が分からない」


琉生はバニラを手に取る。

「またバニラ?」

「安定に美味いじゃん」


レジへ向かう。

財布を出そうとした瞬間。

「いいよ」

もう琉生が支払いしていた。


「え!まって、出すよ!」

「いらない」

「でも!」

「アイスくらい別にいい」

「いやいや。」

「高速代もガソリン代もあるし!」

「それもいらない」


「今日は俺が誘ったし」

「でも……」

「莉桜、溶けるから早く行こ」

「……。」

思わず笑う。

「ありがとう」


前に羽田空港で会った時。

たしかあの時も琉生が奢ってくれて。

そして湊に怒られた。


でも今回は気持ちが軽い。

もちろん申し訳なさはあるけど。



コンビニを出る。

「一口。」

琉生が言う。


「え?」

「梨も食いたい」

「いいよ!」

アイスを差し出す。


一口。

「意外とうま」

「でしょ!」

「じゃあバニラもちょーだい」

「はい。」


一口。

「やっぱバニラも美味しい」

「だろ?」

「なんか子どもの頃思い出す」

「分かる。結局シンプルが一番」


笑いながらふたりでアイスを食べた。