君の隣で、私になれた



ーーー大学4年の冬。

ーー莉桜side.


最後のバイト。

営業終了。



「お疲れさまでしたー!」


店内に声が響く。

シャッターが閉まる。

エプロンを外す。



制服。

名札。


4年間。

何度も着たこの制服も今日で最後。



「終わったね…」

紅羽がぽつりと呟く。

「なんか実感ないなぁ…」

私は少し笑った。


「おーい。」

店長の声。

「最後だから集まれ」


4人並ぶ。

店長が小さな箱を4つ持っていた。

「4年間お疲れ。」

「社会人になっても使え。」

一人ずつ渡される。


「ありがとうございます!」

開けると…

名前入りのボールペンだった。


青。

Rui Kanzaki


深緑。

Arata Sekiya


オレンジ。

Kureha Jono


ピンク。

Rio Naruse



「可愛い!」

紅羽が一番に声を上げる。

「しかもローマ字!」

「店長センスいい!」


私はケースを開けようとする。

「あれ…開かない」

少し力を入れる。

「んー……」


その時。

「貸して」

隣から琉生がケースを受け取る。


カチッ。

簡単に開いた。


「はい」

「ありがとう!」

「どーいたしまして」

何事もなかったように笑う。


紅羽が4本並べる。

「ねぇ見て!」

「名前並べたら可愛い!」


テーブルに並ぶ色違いのボールペン。


Rui Kanzaki

Arata Sekiya

Kureha Jono

Rio Naruse