「顔赤い」
「…すぐ出ちゃうから」
いつもそう。
少しお酒が入るだけで顔に出やすい。
頬。
耳。
首元。
ほんのり赤く染まっていた。
ショートパンツからのぞく脚も。
お酒のせいなのか。
少し赤みを帯びている。
「莉桜。」
名前を呼ばれる。
「ん……?」
ゆっくり顔を上げる。
ソファから立ち上がる湊。
少しだけ視界がふわふわする。
目が合う。
湊は何も言わなかった。
ただ。
じっと見つめてくる。
「……なに?」
照れ隠しに笑う。
「そんな見ないでって」
湊は小さく息をついて笑った。
「顔だけじゃない」
「ここも、ここも、全部赤くなってる」
湊の手が耳から首に触れる。
「やだ…恥ずかし…」
思わず顔を隠そうとすると。
「隠さなくていい」
優しく言われる。
「全部見せて」
そう言うと湊は私を抱き上げる。
お姫様抱っこ。
酔ってて視界が揺れる。
ーー寝室。
キングサイズの大きなベッド。
ふわふわした視界の中。
ぼーっと湊を見つめる。
湊の顔が少しずつ近付く。
「……ん、」
そのままキス。
深くて熱くて絡み合うような。
「…はぁ…っ、」
酸欠になりそうなくらい長いキスに。
私の呼吸は荒くなる。
湊の手が服の中に忍び込んで。
胸に優しく触れる。
「…んっ……」
ぎゅっと湊の服を握る。
「今日の莉桜、色っぽい」
「誰にも見せたくないくらい可愛い」
耳元で囁く声。
「…湊にしか見せないよ」
私は少し照れて笑った。
忙しくて。
なかなか会えなくても。
笑って。
話して。
同じ景色を見て。
それだけで幸せだった。
私は。
この人となら。
これからも。
こんな時間を重ねていける。
そう信じていた。
