君の隣で、私になれた



何回みても琉生のこういうところ。

本当のにすごいと思う。

初対面とは思えない親しみやすさと。

何より空気を明るくする。



「飲み会、莉桜も来るよね?」

友達が私の方を見て聞く。

私はそれに少し困ったように笑う。

「うーん…私はやめとく」

「えー!」

「彼氏いるし…さすがに…」

「他学部の男の子との飲み会はちょっと」


「まぁそりゃそうか」

「たしかに」

友達は納得したように頷く。


それを見て琉生が少し笑う。

「莉桜はそうだよな」

「また今度4人で遊ぼうな」

「うん!」

「じゃあ俺行くわ!」

手を振って去っていく。



少し静かになる。


友達が小さく聞く。

「……ねぇ。」

「ん?」

「2人、めっちゃ距離近くない?」


私は少しだけ笑う。

「そうかな?」

「そうだよ!」

「頭に腕乗せてたじゃん!」

「普通あんなことしないって!」


「あー、わかった!」

「だから前あんな噂になってたのか」

「あったねそういえば!」

「神崎くんと付き合ってるってやつ」

「懐かしいねー」

「結局ただの噂だったけど!」


「うん…」


「でもさ。今見ても…」

「そりゃ噂なるわって思う。」

笑い声があがる。


友達たちは続ける。

「でも不思議だよね」

「何が?」

「お互い全然意識してなさそうじゃない?」

「それ!距離近いのに!」

「本人たちだけ普通みたいな。」


「私だったら秒で好きになる」

「神崎くんにあんな近付かれたら…」

「私も絶対無理!落ちる!」

「心臓もたないよね」

琉生の話題で盛り上がるみんな。

私は苦笑いした。


「琉生はみんなにあんな感じだよ」

「だから何とも思わない」


友達は呆れたように笑う。

「あんたやっぱすごいわ」

「普通の女子は無理だから!」





琉生はとにかく人気。


見た目だけでも目立つのに。

あのコミュ力と人を引きつける華。


あれだけモテるのには納得する。



でも私の中ではちょっと違って。

そういうのじゃない。



だから距離の近さとかも。

私は何とも思わない。